地の利は…!?
07年07月26日
No.499
昨日の『夕刊フジ』は29ある1人区の予想を「3勝26敗も」と打っていた。今回の選挙予測の中で私がみたもっとも大胆な予想である。『夕刊フジ』は、フジ産経グループの夕刊紙である。フジ産経グループといえば、日本の右翼反動の主柱たらんとしているメディアグループである。夕刊紙とはいえ、その一角の新聞が3勝26敗もあり得ると大見出しに打った意味は大きい。現況は想像を超えるほどヒドいのである……。
『夕刊フジ』が自民党候補の当選が確実と見込んでいるのは、群馬・和歌山・山口の3選挙区だけである。群馬と山口は、『読売新聞』と同じだ。3勝というと1989年(平成元年)の3勝23敗を思い出す。そのとき1人区は26であった。この選挙で自民党が勝ったのは、富山・和歌山・佐賀であった。富山県は人口比で自民党の党員数が全国一高いところだった。綿貫氏が自民党を離党したので、かつての様相は一変したのだろうか。群馬県はときどき自民党が2議席を独占する2人区であった。この群馬県がこんどの選挙から1人区の仲間入りをしたのだ。和歌山県には世耕政隆という人格と実力を兼ね備えた参議院議員がいた。今回山口県が入っているのは、腐っても鯛――安倍首相のお膝元だからであろう。
2人区は、12ある。ここでは自民党と野党が住み分けている。この2人区でもひょっとすると異変が起きるかもしれない。新潟県である。柏崎刈羽原発のお粗末さが地震によって暴露されてきたからだ。民主党の2議席独占は非常に厳しいが、それでも私は最後まで期待している。3人区もおもしろい。与党が2議席とれると予想されるのは、5選挙区のうち3しかない。5人区の東京都も確実視されている与党議席は2である。3人区で類が友を呼べば、2×5=10と考えられたきた与党の議席が7~8くらいになる。3人区の攻防は非常に重要なのである。3人区のところで野党は頑張ってほしい。いずれも乱立気味なのであるが、有権者が当選可能な野党候補に票を集中させれば、野党が2議席獲得できるところが本来多いのである。3人区・5人区はいずれも大都市圏である。投票率が上がれば、何が起こるかまだまだ分からない。
投票率といえば、これの影響をもろに受けるのが比例区である。公明党は池の杭だといわれる。水位が上がると池の杭は水面下に沈む。フランスの大統領選のように80%を超えれば、公明党が比例区で獲得できるのは5議席くらいになるのだが……。各報道は今回の選挙の関心度は高いといっているが、これはあまり当てにならない。セレブな人たちは選挙に必ず行くという風潮をこの際わが国でもぜひ作りたいものである。このように自民党も公明党もズタズタなのである。これも長年の出鱈目さからきた自業自得である。毛沢東がいったように「池に落ちた犬は叩け!」である。そして政権交代という革命への突破口をこじ開けなければならない。今回の選挙は、やれるだけやってみようではないか。投票日まであと3日しかない。
それでは、また明日。