ヘッダバイパス[j]ump
liberal-shirakawa.net 白川勝彦 Webサイト (HOMEへ)
白川勝彦へメールを送る
永田町徒然草を閲覧しています
自薦論文を閲覧します
白川文庫を閲覧します
フォトエッセイ即写一言を閲覧します
永田町徒然草
自薦論文
白川文庫
フォトエッセイ 即写一言
プロフィル
リンク

 

あっけない幕切れ

07年06月30日

No.473

昨日は、事実上の国会最終日であった。夜になって安倍首相内閣不信任案が衆議院に提出された。国会には、一事不再議の原則というものがあって、同じ議題は同じ会期内で2回以上審議できない。内閣不信任案も内閣が同じならば、1国会の会期中は1度しか提出できない。従って、昨日内閣不信任案が提出されたということは、野党として最後のカードを切った訳である。いつもいっているように衆議院の化け物のような与党の議席を考えれば、これが否決されることは目にみえている。しかし、最後の最後で内閣不信任案を出したのだから、何かの芸当があるのかと思ったら、昨夜中にあっさりと否決された。昔ならば、ここで牛歩戦術が出たと思うのだが……

内閣不信任案が否決されたあと参議院本会議が開かれ、年金関連2法案(社会保険庁解体法案と年金時効特例法案)と例の“人材バンク”法案が採決に付され、本日午前3時ころ可決成立された(朝のニュースで確認)。これらは、“皆さまのNHK”でテレビ中継されるのかと思っていたが、中継されていたのはウィンブルドンの女子シングルスであった。私は司法修習生のころ、仲間に誘われて硬式テニスをちょっとやった。だから、ウィンブルドンの時期になるとどうしても徹夜となってしまう。相撲やテニスやゴルフの中継番組を好んで観るのは、自分が少しでもそれをやったことがあるからだろう。サッカーの中継番組に興味がもてないのは、サッカーなるものを私たちの時代にはまったくさせて貰えなかったからであろう。ウィンブルドンが終ると今度は全英オープンゴルフがやはり深夜中継される。また寝不足になる……

閑話休題。それにしても12日間も国会を延長しながら、与野党ともに能のない、見せ場を欠いたあっけない幕切れであった。かつては、国会の審議に呼応して国会外の大衆運動があった。最近では国会に押しかけるデモなどというものはほとんどない。人が集まらないからやらないのか、こういうものが企画されないから国民が参加しないのか、私には分からない。しかし、今国会の最後くらいは日比谷野外音楽堂で“怒る国民集会”を全野党が共同してやってもよかったのではないか。きっと数万人は、楽に集まるだろう。そうしないと政治もバーチャルなテレビゲームになってしまう。政治をバーチャルなものにしてはならない。野党もマンネリズムに陥ってしまっているのではないか。

NHKも昨夜の国会くらいは、中継すべきであろう。結果は分かっているが、どのような与野党のパフォーマンス(正しい意味におけるそれ。通常使われている、、受けを狙った演技という意味の「パフォーマンス」ではない)が行われるのか、実際に観せることが大切なのである。そのパフォーマンスをみて、国民は選挙の際の判断材料にするのである。国会の姿は、国民が投票したものが投影されているのだから。馬鹿な国会などまともに見る気がしないという人もいるが、それは天に向かって唾する行為である。受信料を貰っている皆さまのNHKは、時々は受信料を支払っている国民の姿を放映してあげる必要があるのだろう。自分を写してくれるNHKならば、受信料の支払い拒否者も減るかもしれない(笑)

衆議院本会議は、継続審議案件などを議決して、最後のセレモニーを行って閉幕する。その本会議では、議長が「諸君、………」という恒例の挨拶がある。参議院本会議でも、きっと恒例のセレモニーがあるのだろう。今回の本会議を最後に引退する議員も多いのだから、特別の挨拶があるのかもしれない。扇参議院議長も今回で引退する。声涙溢れる挨拶があってもおかしくないのだが、きっと度派手なパフォーマンスはないだろう。実は国会も恐ろしく官僚的になっているのである。国会職員が描くシナリオに従って淡々と議事が進行されているだけなのだ。本来、もっとも自由闊達で人間的であってもよい国会審議も、恐ろしく形式的かつ空疎なのである。国会議員は、もっと創意工夫をして魅力ある国会を作るべきだと私は思っている。

さて、国会が終れば、いよいよ7月29日の投票日に向けて一挙に選挙モードとなる。明日からは、7月である。この永田町徒然草も選挙モードになると思う。しかし、選挙モードとは、お祭り騒ぎをすることではないと思う。国の政治のあり方について、国民が真剣に考えることではないだろうか。ときには、原理原則に立ち返った議論も忘れないようにしたいと考えている。いずれにしても、大切な1ヶ月である。私としても“気合を入れたもの”を書いていくつもりである。乞う、ご期待!

それでは、また明日。

  • 07年06月30日 07時27分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

白川勝彦OFFICE   白川勝彦へメール送信 ]

Valid XHTML 1.0 TransitionalValid CSS!Level A conformance icon, W3C-WAI Web Content Accessibility Guidelines 1.0

Copyright©K.Shirakawa Office 1999-2016 - Web pages Created by DIGIHOUND L.L.C. All Rights Reserved ©1999-2016
Powered by Nucleus CMS. Page designed by James Koster.Ported to Nucleus by Joel Pan. Re-design and adjusted by DIGIHOUND L.L.C. © 2006-2016