安倍首相、敗れたり。2日間に亘る閉会中審査を総括。
17年07月26日
No.1924
参議院予算委員会・閉会中審査が終わった。今日も、私は出来るだけ見ていたが、午後にはどうしても外せない用件があり、残念ながら、昨日のように全部は見られなかった。2日間に亘る閉会中審査の評価を、どう見るか。端的に結論を言えば、安倍首相の完全なる敗北であった。それは、主なテレビ局の評価を見れば明らかである。
元々、「加計学園を経営する加計孝太郎氏から、岡山理科大学獣医学部新設の陳情を一切受けていたことがない」という事実を証明するのは、“何もやっていないこと”を証拠をもって証明することで、それは悪魔の証明と言って、無理なのである。唯一の例外がアリバイの証明なのであるが、あれだけ頻繁に会っていたのだから、アリバイの主張と証明もまた、無理なのである。
今回の閉会中審査対策の総責任者が誰なのか、私は知らない。この審査の総責任者は、この単純な理屈を知らなければならない。しかし、安倍首相は加計孝太郎氏から一切お願いなどされたことがない、というところから出発した。二人の関係は極めて高潔であり、それを疑うなんてゲスの勘繰りに過ぎないというのだ。ここで、リンカーンの言葉が生きてくる。「人間、40を過ぎたら、自分の顔に責任を持たなければならない」。だから、ほとんどの国民は、安倍首相の弁明を信じていなのである。
安倍首相は、本件に関わった身内に一切働きかけていないことに、万全を尽くした。しかし、それは無理であろう。謀略機関でなければ、事実を完全に嘘で固め切るなど、出来ないのである。いろいろな参考人が、どう考えても無理なことを言っていたが、世間はそれほどバカじゃない。無理をすれば、ますます不自然になってくる。この理屈が、政府関係者等には分かっていないのだ。
「安倍首相は大嘘つきである」と言う国民の評価は、これで完全に決まってしまった。今回は特別監察中ということで、日報の隠蔽工作問題は詰められなかったが、フジテレビが陸自と稲田大臣との面談メモを発表した。これで、稲田防衛大臣はアウトであろう。安倍首相の責任も、厳しく問われることになる。謀略機関などは、そう簡単に出来ないのである。安倍首相の思い上がりを、許してはダメだ。
この3日間は、さすがに疲れた。これからのことは、別に述べることにする。今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。