新潟県知事選で信じられないことが起こっている。
16年10月09日
No.1868
新潟県知事選挙が、この9月29日から始まる(10月16日投開票)。柏崎原発再稼働に批判的な立場から、野党系統一候補として米山隆一氏が立候補を決意してくれた。私は、今回行われる新潟知事選に、強い関心をもっていた。野党系からの候補者が不在になりそうだったが、米山氏が決意してくれたので、安心した。問題は、民進党にあるようである。細かい理屈は抜きにして、国民の半数以上が反対している原発再稼働に、野党第一党の民進党がハッキリとした態度を示さないでどうするのだ。
10月には、東京都10区と福岡県6区の衆議院補欠選挙(10月11日告示、10月23日投開票)があるが、それより面白くなるのは、新潟県知事選挙であろう。大相撲も面白くなければならないが、政治も面白くなければダメだ。少なくとも、つまらない選挙だけは勘弁して貰いたい。その違いは何か。「真剣に争う争点があるかどうか」と、「どちらが勝つか分からない」の2点だと思う。新潟県知事選挙は、この二つの要素を含んでいる。読者諸氏の、ご注目とご支援をお願いする。
上記文章は、9月24日付の永田町徒然草No.1866「つまらないとわくわくの違い」からの引用である。私が指摘した通り、いま戦われている新潟県知事選挙には、「柏崎原発を再稼働させるのかどうか」という、真剣に争うべき争点がある。柏崎原発で発電される電気は、100%関東圏で使用される。マスコミは、毎日嫌というほど豊洲新市場の問題を報じているのだが、それなら、その10分の1でも良いから、柏崎原発・新潟県知事選挙のことも報道しなければならないだろう。
最初は、野党系からの立候補者が不在になりそうだったのだが、いま「どちらが勝つか分からない」情勢になっている。マスコミがほとんど取り上げなくとも、そういう情勢になっているのだ。どの世論調査でも、国民の過半数以上が原発の再稼働反対といっている。マスコミが国民の側に立たないで、どうするのだ。マスコミは、膨大な広告費欲しさで国民の側でなく、原子力ムラの側に立つのか。そのようなマスコミは、いずれ必ず国民から見放される。【選挙情勢については、2016年10月8日付東京新聞朝刊を参照されたい】
3日〜8日の週、私は非常に忙しかった。この9日から10日には新潟に入って、米山隆一県知事候補の応援をする予定だったが、やむを得ない事情が生じてしまった。明日中にこれを済ませて、どうしても新潟に行く決意である。どうか、読者諸氏からも、米山候補の勝利のためにお力添えを賜りたい。新潟県民に産み育てられた政治家白川勝彦の、心からのお願いである。
米山氏は立候補に際して、かなり悩んだようである。問題は、民進党にあったと聞く。いまもって民進党は、正式に米山候補を推薦していない。しかし、心ある民進党議員はおおぜい、米山候補の応援に新潟に入っている。政治にとって一番大切なことは、「具体的状況の具体的分析」なのである。蓮舫代表は、いま戦われている新潟県知事選で、現在のような態度が許されると思っているだろうか。政治家は、戦いの中で鍛えられて、成長していくものなのだ。
小池東京都知事にも、同じことを言いたい。大勢の都民や国民は、小池知事に対して“大改革”を期待している。その大改革とやらは、自民党や公明党と正面から対峙することなく、果たして可能なのだろうか。それが求められる大事な時に、自民党と一緒になって、自民党公認候補である若狭勝氏を応援するという。私には、小池知事と若狭勝氏の“
臨時国会が始まり、衆参の予算委員会で大事な問題が次々と明らかになっている。自公“合体”政権の、嫌らしい問題や本質が暴露されている。こんな政権を批判をしようとしないマスコミもマスコミだが、こんなマスコミのいうことを信じて安倍首相を大勢の国民が支持しているのも、不思議な光景である。もう、この国はダメなのかもしれない ─ そんな絶望を覚える時がある。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。