参議院選挙に集中することが肝要
16年06月17日
No.1835
遂に、イチローがピート・ローズのメジャー通算安打4256を超えた。マスゾエ騒動で血迷っていたマスコミも、さすがにこれを無視できなかったので、特別番組を放送していた。やっと、ワイドショーらしい内容の放送をした訳だ。もちろん、私もイチローファンなので、これをワクワクしながらみたが、ワイドショーはこれで良いのだ。見識も能力もないのに、慣れない政治ネタであるマスゾエ問題を調子に乗ってやる必要など、豪もないのだ。
それでもまだ未練があるのか、マスゾエ・ネタを放送している。是非やって貰いたいものだが、それは「マスゾエ報道で、焦眉の問題である参議院選挙から国民の目を逸らした役割を果たした」ことに対する反省でなければならない。もうひとつは、来るべき都知事選挙を、またマスコミ主導で仕切ろうなどという愚を犯さないことである。
猪瀬都知事もマスゾエ都知事も、マスコミが持ち上げて作った知事だった。マスコミが持ち上げるといっても、マスコミが独自に取材して報道した訳ではない。自民党・公明党の意を受けて、偏向報道で無理やり知名度を上げた候補者だった。これには、電通が深く関与しているのであろう。そして、早くもまた“桜井某”なる人物を無理やり持ち上げようとしている。マスコミが、独自にこの人物を知っている筈などないのだ。
いま大切なことは、憲法改悪を企んでいる安倍自民党の議席を一つでも減らすことである。私はまだ本格的な予想をしていないが、今度の参議院選挙の自民党は、相当に苦しい筈だ。そのことは、永田町徒然草No.1833「参議院選挙―想定外の結果の訳」で述べた。多くの国民がマスゾエ騒動で冷静さを失っていた時だったので、要点のみをごく掻い摘んで書いたのだが、そんなに間違っていないと思う。
国民が勝利する可能性がある最大の要因は、32ある1人区全部で野党統一候補が決まったことだ。こんなことは、戦後初めてだ。いろいろな問題がない訳ではないが、こうしたスキームが出来上がったのが凄いのだ。実際に選挙戦が始まれば、野党共闘ー野党統一の迫力がいかに凄いか、多くの国民が実感するであろう。今日、枝野民進党幹事長が「都知事選挙も参議院選挙の流れの中で闘いたいし、そうなるであろう」と言っていた。それで良いと、私は思う。
政治は、理屈や理論だけで動くものではない。まして、選挙となれば尚更のことである。現実の中で、現実に起こっている問題を、現実的にどう克服するかが大事なのだ。そうした努力の中で、野党共闘の内実が詰まって行くのだ。これは、私が“自社さきがけ政権”を創った時の経験から、自信をもって言えることである。アメリカやヨーロッパで、新しい政治の流れが生まれつつある。日本でも、新しい流れを始めようではないか。その必然的理由があるのだ。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。