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天変地異と政・権力者との関係

16年04月30日

No.1825

もうゴールデンウイーク真っ只中という方も、おられよう。明日からゴールデンウイークという方も、おられよう。私は、今日も仕事を終えて帰って来た。白川勝彦法律事務所は、明日から5月5日まで、ゴールデンウイークで休みだ。後は、通常通り業務を行う。この永田町徒然草を書き上げれば、私の仕事は暫らくお休みとなる。年末年始以来の休日である

白川勝彦法律事務所は、年の初めからかなり忙しかった。私だけではなく、事務所全体員がそうだった。その理由のひとつが、私の事務所の職員の3人が産休をとっているからだ。10人前後の事業所で3人が産休なのだから、忙しくなるのは当然である。3人とも、母子共に健康で、お産を済ませた。しかし、復職となると保育問題が生ずる。保育所問題は、彼女らにとっても私にとっても、非常に身近な問題なのである。

私が育った新潟県十日町市では、物心ついた昭和25~30年頃、どこの家も“貧乏人の子沢山”という状況であった。わが家もそうだった。親たちは苦労したのであろうが、どこの家も貧しかったものの、子供も社会もあまり(みじ)めという雰囲気は、なかったような気がする。与えられた環境は厳しかったが、その中で、みんなで力を合わせて生きていこうという気持ちが、社会全体にあったのだと思う。そのような時代が、わが国でも確実にあったのだ。

私が子供の頃は、保育所も幼稚園もなかった。だから、私は保育所にも幼稚園にも行っていない。しかし、私が4~5歳後になる頃には、地方でも保育所が作られてきた。都会では、もっと早くから作られていたのだろう。私たち夫婦には子供がいないので、子育ての苦労というが実感できない。だから、保育・子育問題は全くの門外漢である。

門外漢の私が保育・子育て問題を云々するつもりは全く無いが、保育・子育て問題には、わが国の諸々の矛盾が集中的に現われているような気がする。従って、保育・子育て問題は、わが国の最大の政治問題なのである。そのような視点と覚悟で、政治は保育・子育て問題に取り組む必要がある。身近な問題なので、普段は政治に無関心な方々も、大きな関心を持つ筈である。そのような中で、参議院選挙が行われる。安倍政治の問題点は、戦争法だけではない筈だ。

熊本地震が、なかなか収束に向かってくれない。震度1以上の余震は、1000回を超えた。ニュース報道ではあまり報じられていないが、この余震のために、熊本市の中心部で液状化現象による深刻な家屋崩壊が起こっているようだ。そうなると、家屋倒壊の被害はさらに大きくなる可能性がある。わが国は、世界でも最も多く地震が発生する国であろう。その割に、地震学の知見はあまり深くないようである。

天変地異を権力者は、いかに捉えるべきか。これは、政治の最もセンセィティブな問題である。しかし、私はこう考えきた。「権力者は天変地異を含めて、この世で起こる事の全てに責任を持たなければならない。それが権力者の宿命だ」と。極言すれば、権力者の行う“(まつりごと)”、すなわち、政治が悪いと天変地異が起きるのだと考えなければならない。

いかなる権力者といえども、この世の事すべてを思うように支配することなどできない。この世のすべての行いは、天のなせる業なのである。天を神と言い換えても良いし、仏と言い換えても良い。或いは、アラーと言い換えても良い。要するに、この世の出来事は、人知を超えたものに支配されているということだ。だから、世の中の動きが平穏無事であったとしたら、人知を超えたものに感謝するという謙虚さが、権力者に求められるのだ

安倍晋三首相 イメージ

By Abe_Shinzo_2012_02.jpg:
TTTNIS derivative work:
César [CC0], via Wikimedia Commons

悪い権力者は、世の中の出来事が上手くいっている場合「それは自分の政治が良いからだ」と(うそぶ)く。天変地異や異変が起こると、運が悪い、彼奴(あいつ)らが悪いと、嘆き怒る。要するに、謙虚さがないのだ。いかなる政治体制であっても、権力者が行えることなど、実はごく僅かなのだ。その国や社会が上手く動いていたとしたら、国民のなせる業なのだという謙虚さが、権力者の要諦なのだ。自由主義社会では、特にそうなのである。

安倍首相が熊本地震の件で登場するニュース報道に映る姿を見ていて、権力者の要諦であるこの謙虚さが、果たして安倍首相にあるだろうか。私には、そのようなものは微塵だに感じられない。

桝添知事イメージ

By Chatham House
[CC BY 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/2.0)],
via Wikimedia Commons

東京都トップである舛添要一知事の“理想郷”通い問題の言い訳に、権力者としての謙虚さは感じられるだろうか。首都直下地震が起こった場合、舛添知事の権限と責任は計り知れないのだ。

与野党一致して、熊本地震の復旧復興予算を計上した補正予算を早急に作るという。しかし、与野党全ての政治家に言いたい。どんなに立派な補正予算を組んだとしても、熊本地震の被災者の苦しみや痛みを救うことなど、できないのだ。政治の力など、そんなものなのだ。天変地異の究極の元である“(・まつりごと)”を正すべく、思いを致して欲しい。そういう参議院選挙であって欲しい。間もなく、その選挙がやってくる。

それでは、また。

  • 16年04月30日 09時24分PM 掲載
  • 分類: 1.徒然

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