国家は、呟かず。
11年01月15日
No.1454
菅改造内閣が、2011年1月14日発足した。2~3日前から、閣僚候補の名前が次々と報道されてきた。私はこういう報道に接することが、だんだん嫌になった。そして、だいたい事前報道どおりの改造内閣が発足した。「なんだか少し気持ちが悪い」というのが、私の率直な印象である。
市民運動出身の政治家である菅首相が、あまりにも国家の危機と叫び過ぎる。危機は、民主党政権や己自身なのだ。瀕死の重症者が「国家の危機」と叫んでも、誰も耳を傾ける筈がない。そんなことも分からないのかと言いたい。私は“国家、国家”という政治家を、あまり信用しない。そもそも国家は、自らが危機などと呟(つぶや)かない。国家は、もっとドッシりとしている。そうであってこそ、国民は国家を信用するのだ。
民の声こそが、国家の声なのだ。消費税増税の声が、与野党やマスコミの至るところから挙がっている。だが、国民は、本当にそう思っているのか。私の事務所には、20~30歳代のスタッフがいる。私は、その人たちに給料を支払っている。その人たちの所得税・住民税・社会保険税をみると、可哀そうになる。相当なものである。この人たちがさらに消費税を払っても良いと、本気で考えているだろうか。
消費税アップを口にするのは勝手だが、上げられるものならやってご覧。現状では、決して国民は賛成しないだろう。その理由は、山ほどある。これからは、そのことを論じなければならなくなった。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。