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命取りとなった細川首相の一言

07年02月24日

No.346

前3号(No.343~345)で小沢一郎という政治家、亀井静香という政治家がいま命懸けの戦いを始めたことを述べた。国会議員を経験していないとちょっと理解できないことだと思うのであるが、衆議院で3分の2をはるかに超える議席をもつ自公政権と国会内で闘うことは絶望的状況における戦いなのである。杉村某君の頭であろうが何であろうが要するに国会では頭数が絶対なのである。そして国(=国民)は、その頭数ひとつに付き年1億円近くのお金を払うのである。

昨日も予算委員会のテレビ中継があった。子を産む機械発言をした柳沢大臣がのうのうと発言していたが、柳沢大臣の不信任案を出したところでどうにもならないのである。しかし野党としては柳沢大臣には発言させないくらいの戦術の出ても良いのではないかという気もする。どうすればいいかというと柳沢大臣に質問を一切しないようにすればいいのだ。厚生労働省所管のことも安倍首相に質問するようにすればいいのだ。要するに気迫であり、その気迫からいろいろな戦術が生まれてくるのである。

偉そうなことを傍観者的にいうつもりはない。この土日は、ちょっと長いが私の予算委員会における質問にお付き合い願いたいと思っている。時は平成5年12月1日の衆議院予算委員会である。細川護煕首相の支持率はまだ70%以上あり、国民もマスコミも圧倒的に細川内閣支持で、反自民の雰囲気は満ち満ちていた。議題は平成5年の補正予算案であり、最初は誰も質問に立つ者がいないというので、3時間くらい頼むということだった。ところがNHKのテレビ中継が入るというので、俺も俺もと質問者が出てきて私の質問時間は50分くらいしかなくなってしまった。仕方がないので、私は細川首相が佐川グループから1億円借りた問題に絞って質問することにした。当時はまだ1億円疑惑とはいわれていなかった

平成5年12月1日衆議院予算委員会 衆議院第1委員会室 午後5時ころから
白川委員 自由民主党の白川勝彦でございます。
 細川さん、あなたは総理大臣の指名を受けた直後の記者会見で、これは正確に私も控えておいたのですが、政治改革を年内に必ず実現する、こう答えられ、それができなかったらどうするかという記者団の質問に、そのときは政治責任をとる、こうお答えになったわけでございますが、間違いございませんでしょうか。

細川内閣総理大臣 おっしゃるとおりでございます。

白川委員 私は、政治改革という問題をずっと長く考えてきた者として、政治改革を年内に実現する、随分乱暴なことというか、私から見たらちょっと誤解を生む言葉ではないかなと実は感じたのでございます。
 これはもう言葉の問題でございまして、政治改革という中で一体どういうことをイメージしているかということによって違うと思うのですね。政治改革関連法案を通せば政治改革ができ上がったというふうに考えれば、その法案を通せば、年内に私はやる、やれなかったら責任とる、こういうことなんでしょうが、どうなんでしょうか、普通の日本人あるいは普通の国民の政治改革という言葉はどういう意味合いで使われていると総理自身は考えておられますか。

細川内閣総理大臣 それは、特に政治と金にまつわる問題について、さまざまな改革の問題に国民は関心を寄せておられると思いますが、今申し上げた点について、一番政治不信にそのことがつながっている、そういうことだと私は受けとめております。しかし、そのことを改善をしていくために、選挙制度も含めた今度提案をしておりますような関連の法案がぜひとも必要であるということで、四つの法案を一括して出させていただいているわけでございまして、そのことによって、もとより政治改革がすべてそれで終わったということになるはずもございませんし、よくここでも論議されておりますように、国会の改革もございましょう、その他さまざまなやらなければならない課題があるだろうと思いますが、そうしたことに全力を尽くして、また引き続き取り組んでいかなければならないのだろうと思っております。

白川委員 半分は同意いたしますが、半分はどうもやはり私は違うんじゃないかと思うのです。先ほどたまたま福田元総理にお会いしまして、政治改革特別委員会でも随分お話をしたのです、総理はたまたま御出席でなかったのですが、政治改革という言葉を初めて使ったのは、福田さん、あなたなんですよねと言ったら、よく君覚えているななんと言われて褒められたのですが、政治改革という言葉は、実は昔からあってもよさそうな言葉なんですが、実は政治改革という、こう熟語みたいに使われたのはそんなに古い歴史がないわでございまして、私もいろいろなものを調べたのですが、福田さんが初めて使ったのかな。これは、もちろん福田さんは、政治倫理の確立、腐敗防止、もうこれに尽きるという意味で使ったわけでございますけれども、私は、国民は政治改革というのはそういう意味で使っておるんじゃないだろうか。

それを裏づける一つのデータとして、各新聞社が政治改革についてのいろいろなアンケートをしておりますが、政治改革に関して何を望むかということで、いつもやはり五割、六割の丸がつけられるのが、政治腐敗をなくしてほしい、政治家と金の問題をきちんとしてほしい、こういうようなのが五割、六割でありまして、選挙制度の改革だというのは一〇%から二〇%の間の方にしかなっていないというのは、これは厳然たる事実でございます。

普通の日本人は、政治改革という言葉で、政治腐敗を防止してもらいたい、あるいは政治倫理を確立するようなそういうことをやってもらいたい、こういうふうに私は理解していると思うわけでございますが、改めて、いや、国会改革もある、何とかもあるというのじゃなくて、政治改革というのの、そもそも福田元総理が使われたのは政治倫理の確立、腐敗防止という意味でございましたが、現在も、国民が政治改革という言葉の中で主としてイメージしているのはそういうことであると私は承知をしているわけでございますが、改めてお聞きいたします。[委員長退席、中西(績)委員長代理着席]

細川内閣総理大臣 先ほど申し上げたとおりだと思いますが、特にその中でも政治腐敗の防止の問題に国民は強い関心を持っておられるし、また、福田元総理も三木元総理も、皆さんそうした点に大変力を入れて取り組んでこられたというふうに私は思っております。

白川委員 総理がおっしゃいましたとおり、政治改革という中で、やはりいろいろな腐敗事件が出てくるのは制度上問題がある、選挙制度にもその原因がある、だからそこを直さなきゃならない、この議論を私は否定するものでも何でもございません。よりよい制度をつくることに私は全く反対するものではないのですが、同時に、どんないい制度をつくっても、逆にそれに違反する者が出ないということはこれまたあり得ないわけでございまして、政治倫理の確立という問題は、ある一つの規範に対して違反をした事件が起きた、政治家がいたという場合に、個別具体的にまずそういう問題と真剣に闘わずして政治倫理が確立されるということは絶対に私はあり得ない、このように思っているわけでございますが、総理はこの点、どのようにお考えでしょうか。

細川内閣総理大臣 もちろん、政治家みずからが襟を正すということが何よりも基本であるということは、おっしゃるとおりでございます。それがなければ、幾ら制度をつくりましても国民から信頼される政治環境というものはできないということについては、私も全く同感でございます。

白川委員 襟を正せ、個人のモラルの問題であるという言葉はよく言い古された問題でございます。私が今お尋ねしたのは、そういうことじゃなくて、現実にやはりやってはならないことをやったということが目の前にある、これとの闘いなくして政治倫理の確立ということはあり得ないのじゃないでしょうか。要するに、政治倫理の確立というのはやはり闘いである。政治家、有権者、政党、すべての人が具体的な事件を前にして、その問題に対して適切に、真剣にやはり問題を考え、つらいけれどもあえて馬謖を切るという場合もあるでしょう。そういうことを積み重ねるという風潮なくして、あるいは努力なくして、政治倫理は幾ら制度を変えても私は確立されないのじゃないか、こういう御質問をしたわけでございまして、そんな難しいことを聞いているわけじゃないのですが、この点についてはいかがでしょうか。

細川内閣総理大臣 それは、国会にも政治倫理審査会のようなものもございますし、さまざまな国会の審議の場においてそのようをこともただしていくことが可能なわけでもございますし、それだけでということではなくて、やはり私は制度的な面も、今度の改正法案の中におきましても、個人に対する政治献金の禁止でありますとか、あるいはまた罰則の強化でありますとか、いろいろなことが盛り込まれておりますが、そうしたものとあわせて今のような機能も十分に働いていくということが、政治の浄化のために大事なことだろうというふうに考えます。

白川委員 何か私が言質をとって後で困らせるということでも考えていませんか。そんなに難しいことをお聞きしているつもりはないのですが、随分こう持って回ったというか、いつもの総理らしからぬ、歯切れの悪い言葉だったのですが、まあ端的に聞きましょう。

今回の、七十年ぶりの選挙法の改正というようなものを柱にした大改革だと思うわけでございます。こういうことを、もうつらいとか苦しいとか言っている場合じゃない、もうやらざるを得ないということの原因は、やはりこの一年間ぐらいの間に、過去にもありましたが、それを増幅させる事件が起きた、そして国民の政治不信が非常に高まってきたという中で、こういう我々の今政治改革法案をめぐるいろいろなアクションがあったと思うわけでございます。

じゃ、この一年前後の国会、日本の政治の中の最大の問題は何かと言われるならば、私はやはり端的に言って佐川急便事件と言わざるを得ないんだろうと思うわけでございます。これは随分大きな話だと言われましたが、結果は余り、大山鳴動してネズミ二匹というんでしょうかね、証拠的にはネズミ二匹というような形になりましたけれども、しかし、私は巷間言われていたようなことは単なるうわさではないという気はいたします。やはり俗に言われるように、少なくとも数十億の単位ではない、数百億の単位のお金が政界に、それがわいろになるとかならぬとか、そういうことじゃなくて、流入していたというのは多分うそじゃないんじゃないのかなと私は思います。

と申しますのは、佐川清さんというのは私の選挙区出身でございまして、よくあの人の気性とかビヘービアを身近で見ておるものですからそんな感じがするわけでございます。また、私も国会の中にいてそのような雰囲気を身近で感ずることがございまして、そんなに遠からずといえども近からずというか、近からずといえども遠からずのことを言っていたんじゃないかなという気がするんです。

さてそこで、この佐川急便事件で具体的に刑事事件になったものは二つです。残念なことなんですが、新潟県の県知事選に絡んで一億円のやみ献金をしたということが第一点でございます。それから、金丸代議士に対して五億円のやみ献金ということでございます。まあ、五億円のやみ献金があって、政治資金規正法違反で二十万の罰金というのが、あるいは上申書事件というのが随分国民の感情を刺激し、政治不信を増大したことは事実でございますが、あれも大きかったと思うんですが、やはりとどめを刺したのが本年三月に発覚をいたしました金丸元代議士の脱税事件だったんじゃないかな、こう思います。

私はワリシンとかワリコーって知りませんが、金の延べ棒まで出てきたということは、私たちですら全くあいた口がふさがらないということでございました。要するに、これはどんな制度をつくろうが、やみ献金の問題でございまして、政治資金規正法をどういうふうに変えようが、お金が欲しい、もっと欲しいという人はやみ献金しちゃうわけでございます。

さて、この問題に関して、ちょっとつらいんですが、やはり私はこのことだけは言っておかなきゃならぬと思うわけでございます。我が党にとってもつらいし、閣僚席にいられる方の中でもつらい方がいると思いますけれども、金丸元代議士は自民党の副総裁を半年前までやっていた人なんでございます。ですから、自民党に害が及ぶのは仕方がないことでございます。そして、自民党全体が大変苦しい立場になるのはもちろんでございますが、やはり世間はよく見ておりまして、自民党には派閥というものがある、経世会という派閥に属している同志の諸君にはもっと強い非難がいくのは当然のことだろう、こう思うわけでございます。

ただ、五億円の献金問題が出た後、この経世会が二つに割れました。そして、改革フォーラム21というのが、羽田さんを中心にと言ったらいいんでしょうか、小沢さんを中心にと言ったらいいんでしょうか、まあいずれにしましてもできて、ハイカラな名前で改革フォーラム21、こうなったわけでございますが、こればかりは、ハイカラな名前をつけたくらいで看過できる、そんな甘い問題じゃないわけでございます。

そしてまた、自民党の生き方というのは、悪いことをやったときはやはりきちんと責任をとるというのが、よくても悪くても自民党の生きざまだった、こう思うわけでございますが、小沢代議士こそ金丸元代議士に最も信頼され、かつ側近中の側近として活躍したわけでございますから、小沢さんを中心とするグループに強い非難がいくのは避けて通ることができないだろうと思うわけでございます。このころから、今まであったのがまたもう一回急に燃え上がってきたのは事実でございます。

私は先ほど、政治改革という言葉は本来的なら腐敗防止という意味なんだが、どうも総理がちょっとそこでなかなか素直に私にイエスと言わなかったように、制度改革をしなきゃ腐敗防止にならない、そしてそれが高じて、選挙制度の改革、制度改革に熱心でない者は政治倫理の確立に不熱心なんだ、そのかわり、みずからの行いは非常に腐敗に満ちたものでも、選挙制度の改革を言えば逆に政治倫理に熱心である、政治改革に熱心であるという、こういうまやかしの構図が出てきたのは、厳然たる政治の争いの中で事実だと思うわけでございます。これはやはり私はこの場で言わざるを得ない。その改革フォーラム21の同志たちがかねてから用意していた避難小屋、政治改革という小屋に逃げ込み、それだけでは足らずに自民党から離党し、新生党を結成したのであります。[中西(績)委員長代理退席、委員長着席]

私も苦しい選挙をやりました。しかし、あえて私は自民党から逃れようとはいたしませんでしたが、自民党の信用をがた落ちさせ、自民党を腐敗させた大きな原因のある諸君が逆に新生党に出ていき、その隠れみのに政治改革というのを使ったわけでございます。そして、幸か不幸かわかりませんが、総理、巷間伝えられるとおり、あるいは巷間だけでもなく、数からいっても、この新生党があなたの連立与党の中のバックボーンであることは間違いない。

私は、政治改革という言葉は、本当に文字どおり政治倫理の確立に熱心な政治家が命がけで使ってきた言葉だけれども、ある日どこかから、具体的に言いましょうか、昭和六十三年、リクルート事件の真っただ中に、竹下内閣のとき、小沢さんはこのとき官房副長官をやっておりましたが、政治改革という言葉の中に選挙制度と政治資金の問題があるということを言って、この今のような風潮をつくり上げていったわけでございます。

政治改革という言葉は本当にいい言葉だと思いますが、同時に、薄汚れた、どす黒い、血にまみれた歴史を持っているという言葉であることも事実でございまして、この点、聡明な総理でございますから気づいておられると思いますが、私の意見についての反論があれば、意見が同じなら結構なんですが、反論があればお聞かせを願いたいと思います。

細川内閣総理大臣 特に私はコメントをするのはどうかと思いますが、政治腐敗という問題についてのとらえ方、これがやはり政治改革の一番基本的なところである。
 それは先ほど申し上げましたように、選挙制度の改革も、その他今度の法案の中に盛り込まれておりますようなさまざまな改革の点につきましても、どちらが光とか役とかいうことではなくて、車の前輪、後輪といったような関係であろうというふうに私は位置づけておりますが、その中でも、特に政治腐敗の問題というものは、先ほど来るるお話がございますように、一番核心の問題であるということについては、私も同感でございます。

白川委員 そんな難しいことを聞いてないんですが、そこを認めてもらうのが何か最近意地悪をしているみたいに思われるのにそもそも問題があるのでございます。さて、ここで、今回の政治改革の火をつけたのは佐川問題だと思うわけでございますが、その佐川問題で、金丸さんの五億円問題が罰金二十万円でございました。これは、当時、法の不備だから仕方なかったと思うのですが、そこに刑事訴追が入ったために、ゼネコン問題というのがついでにぼろぼろと出てくることになりました。

今、これから私は、ゼネコン問題を実は中心に話をしようと思ったのですが、このゼネコン問題は何を発端にこんなに大きな事件になってきたか、証拠が挙がってきたかというと、実は金丸さんの五億円の献金問題で捜査に入ったところから今日に来ているという、これはもうだれも知っている事実でございますので、どうかひとつゼネコン問題を触れるときに、もう選挙を機に、佐川問題というのはあれは遠い昔のお話なんだ、これからはゼネコン問題だけをやりましょうという考え方はやはり間違っている。裏金の世界という意味では、このゼネコン問題も佐川問題も、基本的には同種の問題である、こういうふうにまず御理解をいただきたいと思うわけでございます。大事なことですから、一応覚えておいてください。

さて、金丸元代議士に対する所得税法違反被告事件の冒頭陳述にこういうのがございます。ちょっと丁寧に読みますので聞いていてもらいたいと思うのです。
 被告人金丸には、同人が内閣及び自由民主党の要職を歴任して強大な政治的影響力を有するに至り、山梨県はもとより各地における公共事業の実施に尽力するなどしていたことから、公共事業の受注や業界全体の利益確保等を期待する大手建設業者や地元山梨県内の各種業者等から、金丸個人に対して、毎年、盆暮れを中心に多額の政治活動に関する寄附等が行われるようになり、その金額は、昭和六十二年から平成元年にかけて、毎年十億円以上に達していた。こうした金丸信個人に対する献金のほとんどは、領収書を発行しないいわゆる裏の献金として行われていた。

まあ十億というお金もさることながら、そのほとんどが大手建設業者あるいは山梨県の建設業者である、こう言っているわけでございます。これは週刊誌が書いていることじゃございません。検察官が冒頭陳述で述べていることであって、私も法曹の端くれでございますので、これはいずれ具体的な証拠で立証していく、こういうテーマでございます。まあここまで全貌が明らかになっているわけでございます。さて、金丸信被告に対してやみ献金したと同じょうに、実は金丸信代議士だけではなくてほかの政治家にも裏献金がなされた、それが発覚をしたというのが私は今回の一連の経過だと思うわけでございます。

そこでお聞きしたいと思うわけでございますが、こういうゼネコン問題あるいは裏献金問題というのが既に昨年の三月段階で出ていたにもかかわらず、この前の、解散される前の国会も政治改革をやる国会だと言っています。解散されて、今度新しくできたこの国会も政治改革国会だ、こう言われているわけでございますが、このゼネコン問題が正面から取り上げられて、じっくりと議論したということを総理は御記憶にございますか。きょうも散発的には質問していたと思いますよ。政治改革特別委員会でも散発的には質問がありましたが、きょうはこれを集中的にいろいろな立場から考えようというのがあったかどうか、あなたは御記憶がございますか。

細川内閣総理大臣 本委員会でも何回もそのお尋ねは出ておりますが、関係の委員会でも恐らくその問題についてかなり取り上げられているのであろう、恐らく集中的に取り上げられているであろうというふうに思っております。

白川委員 私は政治改革特別委員会の委員でございまして、ずっとこの問題がいつどういう形で集中審議されるんだろうかなと、そして、そのときはぜひ自分も長年考えていたことなので質問させていただきたい、こう思っておりましたが、集中審議という場はございませんでした。自民党は要求いたしましたが、与党側からは断られました。また、この予算委員会の審議でも、このゼネコン問題は目の前の、非常に政治倫理の確立という問題から見て看過できない問題である。ですから、二日ぐらい集中審議をやろうじゃないか、こういう意見を自民党側から強く申し入れたはずでございますが、これもけられました。

私は、例えて言うなら、こういうことだと思うのですよ。法隆寺という国宝がある。日本一古い木造の建物でございます。これは燃やしちゃいけない。今だってきっと消火設備があるでしょう。しかし、どうもこの消火設備には問題がある。火事が起きても必ずしも作動しないかもわからぬ。ですから、どんな不祥事が起きてもこの法隆寺を火災から防ぐために、ひとつ完璧な火災防止装置をつくろうじゃないかというこういう議論をしている間にぼやが起きた。しかし、完璧な防火システムをつくることを議論していて、目の前で起きているぼやに気がつかずに、結果としては燃やしてしまう。

私は、それに類する問題だよと、あるいはそういう問題意識を持たない人は政治改革を語る資格はないと、こう考えているわけでございますが、もう一回、このゼネコン問題に対する、あっちこっちで触れられたようだということではなくて、この問題をセットで解決するぐらいのことなくして、政治改革をやりましたなどと国民の前に言えないというようなお気持ちがあるのかどうか、重ねて総理にお尋ね申し上げます。

細川内閣総理大臣 それは、政治改革の特別委員会の中でも、大いにひとつ御論議をいただければ結構だと思っております。
 集中審議がなかったということにつきましては、それは国会の方で日程をお決めになることでございますから、私としては何とも申し上げられませんが、できる限りこの問題について、政府としては、建設行政は建設行政として、入札なり契約制度の問題なり、そうした問題で対応するように既に取り組んでいるところでございますし、また、司法当局は司法当局で、あるいは税務当局は税務当局で、それぞれに取り組んでいることはもう御承知のとおりでございます。<つづく>

白川注:以上で質問はちょうど半分である。今日はここで終りにして、つづきは明日掲載する。いよいよ質問は核心に入っていく。それでは、また明日。

  • 07年02月24日 12時05分AM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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