革命前夜
09年07月05日
No.1217
今日のテーマは刺激的である。最近ほとんどの読者が「これはどう理解したらよいのか」というニュースや報道に接することが多いと思う。かなりの修羅場を見てきた私でさえ、理解に苦しむことが毎日のように起こっている。そもそも事態が大きく動くとき、人はきわめて不可解な言動を行うものである。政治の世界では特にそうだ。
現在の日本は、革命前夜なのである。何だかんだといっても半世紀以上に亘ってこの国を支配してきた自民党政権が、今まさに倒れようとしている。長い間自民党政権の中にいた者に言わせれば、自民党政権などそれほど大した政権ではないのだが、埒外にいた人に言わせれば間違いなく強大な国家権力そのものなのであろう。多くの人々が、親自民か反自民かに別れてきた。
自民党政権は平成5年(1993年)夏に崩壊したのだが、多くの人々はそのことを忘れてしまっている。その後ほんの一時期を除いて自民党単独政権など存立していなかったのだ。この10年間わが国を支配していたのは、自民党と公明党の連立政権である。公明党はいろいろな意味において、特殊な政党である。自民党は公明党と連立することによって盤石な基盤を作ったと思っていた。自民党は公明党・創価学会と一体になろうとすら考えてきた。だから私は「この国を現実に支配しているのは自公"合体"政権である」と言ってきたのである。
一時期、自公"合体"政権は永久政権になるような隆盛を見せた。しかし、どんなに厚化粧しても強力な助っ人を雇おうが、ダメなものはダメなのである。自民党は、その名の通り自由で民主的な政治を行わなければダメになるのである。何だかんだといっても半世紀以上に亘って自民党が国民の信任を得て政権を担当できたのは、それなりに“自由民主”党たらんと努力してきたからである。自民党は公明党・創価学会と“合体”することにより、“自由民主”党たらんとすることを放棄してしまったのだ。
だから自民党がダメになるのは自業自得・因果応報なのである。かつての友人たちが何とかしようと発言している。しかし、公明党との連立について一切触れようとしないのは、問題の本質にまだ気が付いていないのである。問題の本質を見据えない言動など、所詮は虚しい。弥縫策(びほうさく)しか出てこないない。そして彼らはまだ本当のことが分かっていない。本当に恐ろしいことはこれから起こるのである。
国民は時の政権が倒れそうになったとき、正確にいうと倒せると思ったとき、普段では考えられない力を発揮する。マグマが爆発するのだ。自公“合体”政権はこの10年近く、悪行を重ねてきた。“改革”という美名を掲げて国民の富を奪い、国民を痛めつけてきた。自公“合体”政権に対する恨みは骨髄に達している。怒りのマグマが爆発寸前なのである。そのマグマが爆発するときが、“民衆革命”なのだ。しかし、まだ爆発している訳ではない。その寸前に過ぎないのだ。いろいろな不可思議な動きが出てくる原因はそこにある。
細かいことに右往左往せず、先に進むしかない。特にマスコミの報道などに一喜一憂することは禁物である。自公“合体”政権は、マスコミを確りと掌握しているのであるから、“民衆革命”を押し留めようとすることは覚悟しておかなければならない。マスコミは第四権力と呼ばれている。それなりの力を持っていることは否定できない。しかし、この権力も民衆の力には勝てない。民衆革命は、腐敗した第四権力をも吹き飛ばしてしまうのだ。今日の日曜定番の政治番組を見ていてその感を深くした。
それでは、また。