天下分け目の戦い!?
09年01月19日
No.1057
昨日の日曜日、夕食を食べに外出した以外は自宅で大人しくしていた。もう風邪気味ではなかったのでテレビを見ながら過ごした時間が多かったのだが、面白い番組はほとんどなかった。NHKの大河ドラマ『天地人』は、かつての選挙区であるので観ただけだ。とても1年も付き合えそうもない。紅白も数年前から観なくなった。
自民、民主が党大会
── 衆院選勝利、政権への意欲示す自民、民主両党は18日、それぞれ党大会を都内で開き、年内に行われる次期衆院選での勝利に向け、政策や党組織の強化を進める方針を打ち出した。
麻生首相(自民党総裁)は演説で、「経済危機にきちんと対応策が示せるのは、数ある政党の中で自民党しかありえない。先頭に立って(衆院)選挙、景気対策、不況克服に向けて全力を挙げる」と述べた。
消費税については、「大胆な行政改革が大前提だ」としながら、経済好転などを前提に2011年度から税率を引き上げる意向を改めて強調した。
民主党の小沢代表はあいさつで、「国の仕組みを根本的に変え、新しい日本を作る。それ以外に国民生活を救う方法はない。命と暮らしを守る新しい政権を樹立することを約束する」と語った。
景気・雇用対策として「環境のニューディール」「安全・安心のニューディール」を打ち出し、衆院選の政権公約(マニフェスト)に盛り込む考えを表明した。太陽光発電に必要なソーラーパネルの全建物への設置や小中学校の全校舎の耐震化が柱となる。(2009年1月18日18時58分 読売新聞)
テレビのニュースでもほんの少しの時間、両方の大会について報じていた。麻生首相の「経済危機にきちんと対応策が示せるのは、数ある政党の中で自民党しかありえない」との部分は放映されていたが、なんとも空々しいフレーズではないか。たぶん自民党は今後ともこのフレーズを多用するのだろうが、噴飯ものである。唯一の責任政党というフレーズもよく使うが、これも止めた方がよい。いったい何に責任を負っているのだろうか。政権の旨味に恋々としているだけではないか。
小沢代表の「命と暮らしを守る新しい政権を樹立することを約束する」および「国民は主権者としての判断を下して欲しい」と部分も報道されていた。
“命と暮らしを守る新しい政権”がこれからの民主党のキャッチフレーズとなるのか。果たして「太陽光発電に必要なソーラーパネルの全建物への設置や小中学校の全校舎の耐震化」が“命と生活を守る”柱たり得るのか。国民の生活実感とズレているのではないか。“ニューディール”という表現も、どうだろうか。
私は大相撲ファンである。いろいろな番組の中でいちばん面白かったのは、やはり大相撲中継であった。一番一番、一人ひとりの力士が命懸けの闘いをしているのである。一つひとつの取組みの結果が、力士の現在と将来を決めるのだ。朝青龍は少なくとも12番くらい勝たなければ、横綱の地位を去らなければならないのだ。カド番の魁皇は、負け越せば引退せざるを得ないのである。
来るべき総選挙を政治家たちはよく「天王山・関が原の戦い」というが、何だか空々しい。天王山は、羽柴秀吉の総力を尽くした電撃戦であった。天王山の戦いに勝ったことにより、羽柴秀吉は織田信長の後継者となる名分を得て、豊臣政権を作ることになる。関が原は、徳川家康の命運を懸けた戦いであった。徳川家康が豊臣家を最終的に倒したのは、関が原の戦いから15年後の大阪夏の陣。来るべき戦いは、そういう戦いなのである。
それでは、また。