奢る平家は久しからず
08年12月09日
No.1015
昨日の新聞各紙は麻生内閣の支持率を一斉に報道していた。各テレビ局も報道していた。この土日に一斉に世論調査を行ったのだ。昨日の『朝日新聞』は内閣支持22%・不支持64%と報じていた。詳しいデータは今日の朝刊に掲載されるという。いつもの通り世論調査の分析はそれを見てから書くことにする。しかし、これだけ数字が躍(おど)り出すと、数字が政局を動かすようになる。たとえバーチャルなものであっても株価が実体経済を動かすように。
マスコミは自民党内の思わせぶりな言動をさも重大な動きと報じている。騒ぎ出している面々をみると大した動きになるとは思われない。いまさら動き出しても悪あがきに過ぎない。こういう事態に陥ることが分からないようでは政治音痴であり、政治家としてそもそも失格なのである。決起するとしたら参議院選挙で大敗したにもかかわらず、安倍首相が続投を宣言した時だったのである。その時に動く政治的資質がないようでは話にならない。
安倍首相は結局辞任し、福田康夫氏が総理になった。あの時に総裁選に挑戦する度胸がなかった者も政治的度胸がないと言わざるを得ない。麻生氏は挑戦したが彼にはその資格がなかったのである。なぜならば、安倍首相の参議院選挙後の続投をけしかけたのは麻生氏その人であった。麻生氏は幹事長として続投を支えることを宣言したのだから。福田氏を推した者の政治的センスが私にはどうしても理解できなかった。解散総選挙に打って出れない首相を選出することは、国政を冒涜する所業と言わざるを得ない。
安倍首相は国民の審判を冒涜した。解散する気がない首相を選出することは、最初から国民の審判を拒んでいるのである。だから福田氏を首相に選出した輩を国政を冒涜した者と私は呼ぶのである。福田首相を選出した時点で、自公 “合体”政権は非常に難しい道を選んだのである。その泥船に乗った者に新しい政治を語る資格などある筈がない。トップランナーを擁していたアメリカでもバトンリレーに失敗すれば、北京では男子400mリレーで失格したではないか。首相の座を弄んだだけで走れない福田首相から“解散”というバトンを受け取ることは至難の業なのである。
ある日突然に人間や政党や政権に死が訪れるのはない。死に至るにはそれなりの原因があり、前兆があるのだ。この数年の自公“合体”政権には今日の有り様を予感させる前兆があった。その時に立ち上がった者でなければ、その者の言うことなど信用できない。当てにならない。苦し紛れの悪あがきに過ぎない。この2年間、永田町徒然草で私はそのことを指弾してきた。自公“合体”政権と倶(とも)に天を戴くつもりは私にはないので、端的に指摘することを慎重に私は避けた。自公“合体”体制に賢明な者がいれば、察することはできた筈だが…。後の祭りである。奢る平家は久しからずだ…。
ちなみに昨日の永田町徒然草No.1014の“最後のお願い”に多くの皆さんがさっそく呼応して下さった。昨日の『政権崩壊』のAmazon.co.jpランキングを追ってみた。198,956→157,893→15,627→2,572→2,134→2,212(位)と目まぐるしく動いていた。そして“在庫あり”から“通常3~5週間以内に発送します”に変わった。要するに品切れということなのである。今回Amazonで購入と共に“7&Yで購入”を貼り付けておいたのはこうした理由からである。“7&Y”にはまだ在庫がある。 “7&Y”からも購入して下さい。
それでは、また。