ドスをのんだヤクザが・・・!
08年03月18日
No.742
政治の仕事とは、いったい何なのであろうか。政治の任務といってよい。それはバタバタと働くことでもないし、ベラベラと喋ることでもない。国家のど真ん中にいて、国民に安心感や信頼感を与えることである。機敏に動くことが求められている場合には、それをすることも大事だがバタバタと動くこと自体に価値がある訳ではない。その行動が安心感や信頼感を国民に与えることになるかが大切なのである。ベラベラと喋ることに意味がある訳ではない。しかし、国民が言葉を求めているときには、話すことも重要な任務なのである。
総理大臣は、わが国の政治の中心にいる政治家である。総理大臣の言動は、以上のような観点から評価しなければならない。福田首相の言動は、国民に安心感や信頼感を与えているのだろうか。円高が進み、株価は低迷している。日銀の総裁がわが国の経済にどれ程の力をもっているのか、私は詳しく論じる力がない。しかし、日銀総裁の空白が日本経済にダメージを与えるというのであれば、まず決めることが重要である。心棒がなければ、コマは回れない。野党の同意を得たいのであれば、野党の同意を得られる人物を日銀総裁として推挙することが政府の責任であろう。
昨日福田首相は、「福井総裁案」か「武藤副総裁案」でどうか、と小沢民主党代表に打診したという。素人が考えても民主党が呑める案ではない。福田首相には智恵も工夫もない。いったい誰がこんな愚策を振付けているのか。こんな馬鹿な策にのれないことを判断する能力が福田首相にはないのだろうか。自公“合体”政権を本当に切り盛りしている中心人物はいったい誰なのだろうか。これを突き詰めることは、くだらないミステリー小説より面白いと思う。イージス艦「あたご」の事故の真相は、石破防衛大臣の話をいくら聴いても分らない。重大な事故なのであるから、責任者の処分は適切かつ機敏に行われなければならない。それが政治的処分というものであろう。
道路特定財源の暫定税率をどうしたいのかも一向にメッセージが伝わってこない。「野党の意見を良く聴いて円満な形で結論を得なければならない」というが、福田首相は本当に話し合いで結論を得たいと思っているのだろうか。2月29日衆議院で強行採決した租税特別措置法改正案の附則の第1条には「この法律は、平成20年4月1日から施行する」と明記されている。自公“合体”政権はこの租税特別措置法改正案を3分の2の多数で再可決しようとしている。再可決されれば、道路特定財源の暫定税率は現行のまま平成30年3月31日まで継続されることになる。
衣の下に鎧(よろい)、という言がある。しかし、「この法律は、平成20年4月1日から施行する」と明記されている租税特別措置法改正案を強行採決しておいて、かつ再可決はしないと明言しない自公“合体”政権と円満な話し合いなどできる筈がない。抜き身のドスを懐にもったヤクザが「話し合いで円満に解決しましょうや」と闇雲に抱きついてくるようなものである。小沢民主党代表が強面(こわおもて)で「そんなものにのれるか!」と突っ張ねるのは理解できる(笑)。しかし、お上品な鳩山民主党幹事長が「“暫定税率を廃止する”のでなければ、話し合いなどあり得ない」と気色ばんで突っ張らなけれならないのは当然であろう!!
それでは、また。