衆参ダブル選挙を煽る者の本性
16年05月21日
No.1829
今週は、天気の良い日が続いた。“五月晴”にしては、ちょっと暑すぎたが、天気が良いのはありがたい。しかし、政治・外交・経済・社会のあらゆる面において、出鱈目や不祥事が次々と発覚している。わが国は、腐敗と無責任が発する腐敗臭に満ちている。何か切っ掛けがあれば爆発する、その寸前である。それなのに、安倍首相は伊勢志摩サミットという宴に余念がない。
煎じ詰めると、これがわが国の現状である。マスコミは「わが国は平穏無事なだけでなく、上り調子だ」と言わんばかりのニュース報道を、意図的に流している。太平洋戦争末期の大本営発表とは、こんなものだったのであろう。多くの国民は、マスコミの情報で世の中の動きを判断する。安倍内閣が、恥も外聞もなくマスコミ工作に全力を尽くしたのは、このような世の中を作ろうと考えたからである。
またぞろ、衆参ダブル選挙を煽る報道が多くなってきた。安倍首相が衆参ダブル選挙を決断するかしないかなど、政治的意義が全くないことである。こういうニュースに接した時には、その論者が衆参ダブル選挙というものをどう考えているかに注意して欲しい。その時に永田町徒然草No.1827「衆参ダブル選挙は、憲法違反」で私が書いたことを、もう一度思い出して欲しい。
衆参ダブル選挙に絡んで、選挙予想が出ている。衆参ダブル選挙を行いたいのは、安倍首相自身である。だから、衆参ダブル選挙を煽る論者は、安倍首相ベッタリなのである。当然のことながら、自公有利という予想をする。しかし、前述したように「わが国は腐敗と無責任が発する腐敗臭に満ちている。何か切っ掛けがあれば、爆発する寸前」なのである。こういう時に選挙を行ったら、何が起こるか分からないのである。信じられないことが起こる可能性、大である。
私は、衆参ダブル選挙を2回経験している。衆議院選挙の当事者だった私は、自民党が歴史的敗北をした2回の参議院選挙も、そのド真っ只中で見てきた。現在の自公幹部の中で、この4回の選挙を経験したものは、殆どいない。衆参ダブル選挙を煽る者も、この4回の選挙の実態を本当には知らない。憲法の本義に照らせば私は反対だが、こんな連中は、私が言う本義など理解できないであろう。衆参ダブル選挙をやりたければ、やればよい。きっと、臍を噛むことになる。
安倍政治を許さないと考える国民は、安倍首相の根拠のない動きに恐れる必要など少しもない。既に、大きな仕掛けは作りあげられている。この仕掛けは、とんでもない成果を必ず生み出す。右往左往することなく、32ある参議院一人区の選挙に、全力を傾けることである。マスコミは完全に無視しているが、それは、この動きが非常に怖いからなのである。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。