裸の王様と同罪の誹りを受ける勿れ
15年08月23日
No.1770
夏の甲子園が終わった。今年の甲子園大会は、かなり見られた。私はプロ野球にほとんど興味はないが、高校野球の全国大会は、昔から大好きだった。甲子園大会は、夏が好きだ。春の甲子園は、あまり見た見たことがない。今年で97回目の全国大会だったというが、その内の50回近くは、それなりに見てきた。思い起こせば、忘れられない試合が数々あった。
甲子園が終わったと思ったら、世界陸上選手権が今日から始まった。私は、オリンピックより世界陸上の好きである。オリンピックは、あまりにも競技種目が多すぎるような気がする。日本では確か、大阪で開催されたことがあったように記憶している。私は、毎年開催してもいいんじゃないか、とさえ思ってさえいる。オリンピックは、あまりにも国が前面に出過ぎるような気がする。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの話題がよく出てくるが、5年も前から金メダルをどうこう言うのは、あまり好きになれない。まずは、来年のブラジルのオリンピック・パラリンピックでの活躍を話題にすべきだと思う。ところで、東京オリンピックは、いろんなところにボロが出てきて、多くの国民が興醒めしているのではないか。私も、そのひとりである。とにかく東京は、工事用の大型車がやたらと走っている。本番が近付けば、かなり酷いことになると思う。
新国立競技場の建設計画を見直すと安倍首相は啖呵を切ったが、問題は、新国立競技場問題だけではないのではないか。オリンピック・パラリンピック全体を全面的に、見直した方が良いと思う。わが国でさえ、財政的にかなり重荷となるのだから、これからオリンピックを招致しようという国でも、同じような問題に悩まされることになりかねない。
しかし、安倍首相や安倍内閣にそのような思い切った見直しを期待するのは、絶対に無理である。そもそも、東京オリンピックを招致した動機が不純なのであるから。私は、東京オリンピック招致に活躍した人々をテレビ等でみると、嫌悪感さえ覚える。“お・も・て・な・し”の招致演説をした女性も、そのひとりだ。その女性、滝川クリステルがなぜか、最近NHKにもよく出てくる。なんとかムラというのが多分、あるのだろう。
これくらいならまだ良いのだが、安倍首相は完全におかしくなっている。安保法制に関することは言うに及ばず、国政全般の運営そのものが、全部おかしくなっている。自民党の中でも、そう感じている人が多いと思う。公明党の中でも同じであろう。官僚の中でも、そう思う人がいなければ、わが国の行政の見識が疑われてしまう。経済界の中でも、それなりに憂いている人はおられるであろう。
かなり多くの人々がそう思っているのに、自民党の中からも、公明党の中からも、官僚の中からも、経済界からも、“安倍首相のやることはおかしいぞ”という声や行動が起こらないのが、不気味なのである。満州事変や日中戦争や太平洋戦争が起こった時も、同じような雰囲気だったと私は思っている。裸の王様は、いつの世もいるものであるが、裸の王様にNoという人がいないことが怖いのだ。
満州事変や太平洋戦争が起こった時は、わが国には、国民の自由を保障する憲法はなかった。しかし、現在は、国民の自由を最大限に保障する日本国憲法があるのだ。その憲法があるのに、“安倍首相という裸の王様”がバカなことを好き勝手にやるのを国民が許したとしたら、裸の王様と同罪の
覚醒した国民は、ここは度胸を決めて、徹底的に闘うしかない。野党も、命懸けで頑張ってもらいたい。民主主義は、まだわが国では死んでいないと、私は確信している。主権は国民にあることを高らかに主張して、やれることはなんでもやらなければならない。政治は、国民一人ひとりの行動で決まるのだ。長い間政治を見てきた私は、そう信じている。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。