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“錦の御旗"は国民にある。

15年07月11日

No.1761

安倍右翼反動内閣と国民の戦争は、この10日間に重要な局面を迎える。安倍首相らは、7月16日前後に安保関連法案の採決を目論んでいる。この戦争は法律をめぐる戦争だから、衆議院における採決が極めて大きな意味を持つことは、言うまでもない。この法律を可決させる議席を、安倍右翼反動内閣は十分過ぎるほど持っている。しかし、安倍右翼反動内閣も、事態が容易ならざる状態になってきていることを認識している。

これまでも、わが国の政府は、国民が反対する法案を、与党の多数の力で法律としてきた。それは、民主主義政治の下では、已むを得ないところである。その際、政権与党がいちばん重きを置くのは、国民の反対の度合いである。政権与党が引き続き政権を担当するためには、次の選挙でも勝たなければならない。政権与党は、国民が反対する法案を通すことにより、次の選挙で多数が取れなくなる事態を招くかどうかを、いちばん重要視するのだ。

安倍右翼反動内閣は、極めて独裁的かつファショ的であり、その本音は独裁体制を望んでいるのであろうが、さすがに、それは時期尚早と考えているようである。彼らは極めて独裁的かつファッショ的ではあるが、権力を保持するためには、次の選挙でも勝たなければならないと考えている。そのために彼らがいちばん狙ってきたのは、選挙で大きな役割を果たすマスコミを己の支配下に置くことだった。それは、かなり目論見通りに進んできた。

わが国の現在のマスコミは、安倍右翼反動内閣の走狗になっていると言っても過言ではない。私は、そう認識している。だから、チャンとした情報を得るためには、わが国のマスコミを見ているだけではダメである。インターネットを駆使したり、海外のメディアを参考にしなければ、事の本質の半分も掴めない。戦後、これほどマスコミが堕落した状態を私は知らない。わが国のマスコミに関する自由度ランキングが世界で60数番目というのは、残念ながら認めざるを得ない。

安倍右翼反動内閣は、こうしたマスコミの現状に満足しているのであろう。彼らが“努力して努力して”作り上げたものだから、である。しかし、こんなマスコミの(かたよ)った情報の中でも、多くの国民は、国会に提出された安保関連法案が戦争法案であると、見抜いてしまったのだ。安倍首相らは、何か問題が起こるといつも「丁寧に説明して国民の理解を得るように努める」と、オウム返しに言う。今回は、そのために95日間も会期を延長したのだ。

国会の運営や議事進行は、議席数で決められる。だから、自民党や公明党は、“親切に丁寧に説明する”ように委員会を運営できるのである。そして、現にそうしている。しかし、そもそも筋が悪く、役者も稚拙だから、いくら時間を費やしてもダメなのだ。安倍首相は求められてもいないのに、盛んに答弁席に立ちたがる。しかし、安倍首相や中谷防衛大臣が答弁すればするほど、この法案の危険性がバレてしまうのだ。

安倍右翼反動勢力には、知性というものが全く無い。彼らは、わが国の知性あるすべての人々を全部敵に回しても良いと、啖呵を切ったのだ。国会の切り盛りなら。それもできるだろう。しかし、国や社会の運営は、議席数では切り盛りできないのだ。国民には、常識と良識がある。多くの国民は、知性と良識ある人々の言動を注視している。マスコミに登場する御用評論家や御用コメンテータなどには、簡単に騙されないのだ。

一部のマスコミの世論調査で、安倍内閣の不支持率が支持率を上回ったという。私は、世論調査にいちばんおカネを使った政治家である。それは、自民党総務局長時代のこと。当然ながら、マスコミの世論調査なるモノの裏も、それなりに知っているつもりだ。マスコミ各社の世論調査の(なま)の数字は、かなり酷いことになっていると思う。不支持が支持の倍以上あることも予想される。

新国立競技場問題、年金記録の流失問題、川内原発再稼働、株の乱高下に伴う損失 … この外にも、時の政権の責任が問われる問題が、毎日次から次へと起こっている。社会問題であろうが、刑事事件であろうが、時の政権は、この国で起こることの責任を問われるのだ。それが政治なのである。安倍内閣は炎上寸前、というのが現状なのだ。そんな情勢の中で、7~8割の国民を敵に回して、果たして安倍内閣がもつのか。

もつわけがない。少し政治というモノが分かる自民党陣営の人からも、反対の声が出ている。安倍首相らは、国民の7~8割を敵に回すとどういう事になるのか、知らないのである。細川連立内閣時代に、私は国民の6~7割を敵に回すとはどういう事なのか、嫌というほど経験させられた。さらに言うならば、安倍右翼反動内閣が敵に回している国民には、日本国憲法という“錦の御旗”がある。こんな戦争、勝てる筈がないのだ。

以上が、今日のわが国の政治情勢である。安倍右翼反動内閣がどのような挙に出てくるのか、彼らはすでに見境がつかなくなっているので、予想は困難である。私たちの陣営には、7~8割の国民が結集しつつある。しかも、日本国憲法という“錦の御旗”は、わが陣営にあるのだ。いかなる敵も、勝てる筈がない。安倍右翼反動内閣と戦っている国民は、ひたすらに、断固として闘うのみである。良識と知性と、国民を信じて。

今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。

  • 15年07月11日 09時42分PM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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