あえて無題。
14年11月16日
No.1705
解散・総選挙について語ることは、政治の話の中でいちばん難しい。政治は言論を武器とする戦いであるが、選挙こそ、言論の度合いがいちばん大きなウエイトを占める戦いだからである。選挙の予想だって、実は、それなりの政治的意図をもったものであり、客観的で科学的な分析など、本来あり得ないのだ。その割には、解散や総選挙を話題とする記事や言動が、多くの人々からなされているが…。
当然のことながら、私の解散・総選挙に関する論説も、すべて政治的意図をもっている。だから、客観的かつ科学的分析を期待する人々には、ほとんど役に立たないと思う。しかし、週末なので、それを前提に少し述べてみたいと思う。安倍首相が行おうとしている今回の解散・総選挙など、本当はバカバカしくてあまり論じたくないけれど(笑)。予想記事は溢れているが、解散・総選挙が実際に行われた時でなければ、その意義も予測も、正確にはできない筈なのだが…。
私の第一の予測だが、ここまでくると安倍首相はやはり、99%解散をやるであろう。そして、解散をやろうと思ったのは、安倍首相自身だと私は思う。彼がそう考えた理由は、前号の永田町徒然草に述べておいた。しかし、実際に「いつ、どのような口実」で行うかによって、解散の意義や総選挙の結果は随分と違ったものになる。小泉首相の郵政選挙などは、政治的に実に見事な解散・総選挙であった。今回は、そうはいくまい。
今回の勝負は、解散した当日に、安倍首相がどのような説明・訴えをするかだ。これについていろいろな憶測記事はあるが、この際、あえて論じないことにする。その代わり、あえて言っておきたいことがある。解散が伝家の宝刀というのならば、今回の解散などはまさに“〇〇▲刃物"解散というやつだ。危険なこと、この上ない。そして、安倍首相自身が危殆に瀕することだってあるぞ、と敢えて忠告しておく。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。