いよいよ、通過 !?
13年11月16日
No.1620
特定秘密保護法案に対する反対の声が、日毎に強くなっている。マスコミも、この法案の恐ろしさに徐々に気が付き始めたようだ。報道を担っている者としては、当然のことである。いくつかの野党は、この法案の修正を試みている。政府与党も、柔軟に対応する素振りを見せている。私に言わせれば、修正協議で議論されている内容など、ほとんど無意味なことである。自公"合体"政権が圧倒的多数をもつ現実の国会では、近いうちにこの法案が衆議院を通過することを、国民は覚悟しなければならない。
特定秘密保護法案のようなものに強く反対するのは、自由主義を真に理解している者だけができることなのである。特定秘密保護法案をどこかで許容する政党や政治家は、自由主義というものを正しく理解していないからなのである。自由主義の日本を望む国民は、わが国には自由主義を正しく理解し、そのために戦う政治家や政党が極めて少ないことを、改めて認識しなければならない。これが、わが国の自由主義をめぐる厳しい現実なのである。
それにしても、特定秘密保護法案を通そうとしている政府与党の答弁や行動は、あまりにもお粗末である。その原因は、そもそも、この法案をなぜ作る必要があるのかを基本的に理解していないからである。過去にも現在でも、わが国が存立し、これを運営する上で、特定秘密保護法案がいうところの“特定秘密”は、現実に多数あったのである。これまで、このような特定秘密が漏洩され、わが国の存立や運営が危うくなったことが、どのくらいあるのだろうか。
自公“合体”政権は、特定秘密保護法案がなければ、外国から外交・防衛に関する重要な情報を入手できないと主張する。ずいぶんと舐められた話ではないか。そんな形式的理由で情報を共有させない国など、基本的に信用しない方が良い。秘密を守れるか、それ故に秘密を共有できるかは、人と人との信頼関係の問題なのである。信頼できない人には、秘密など漏らしてはならない。国と国との関係も同じなのだ。
細かい理由は分からなくとも、多くの国民は、特定秘密保護法案を危険でおかしな法案だと思い始めてきた。仮に衆議院を通っても、参議院の審議の期間も、マスコミが問題点を報道すれば、最終的に反対意見の方が多くなると私は思っている。それを無視して特定秘密保護法案を強行しようとする安倍内閣や自公"合体"政権を国民が許容できないと思った時から、この勢力の崩壊が始まる。右翼反動の政府や政党は、現在のわが国には不要なのである。