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消費増税の首謀者は ?

12年06月21日

No.1508

いよいよ消費税が10%になろうとしている。それが正しいかどうかは、人により意見が分かれるであろう。しかし、いま消費税を10%にするには、国民の賛成を得ることがベストである。消費税をどうするかは、この20年近くの国政選挙においていつも重要なテーマであった。それぞれの政党は、消費税をどうするかを選挙の際に必ず述べてきた。国民は重要な要素としてそれぞれの選挙において投票してきた

少なくとも民主党は消費税を10%にするなどという公約をしていなかった。2年前の参議院選挙において、確かに菅総理大臣は消費税を10%くらいにするとマニフェストに書いた。しかし、民主党は、大惨敗にした。政治的にいえば、完全に否定されたと見なされる。自民党は前回の総選挙に引き続き消費税10%と掲げたが、この参議院選挙において消費税を10%するかどうかが重要な争点であったとは思えない。

今回の消費税を10%にするという首謀者は、いったい誰なのか。それは野田首相以外の何者でもない。野田首相と一緒にこれを進める民主党の幹部も、共同正犯以外の何者でもない。しかし、民主党単独ならば今回の消費税を10%にするということは、たぶん政治的にできなかったであろう。それが三党合意によって消費増税法案が通ることになったは、自民党・公明党が消費税10%に同意したからであろう。400数十人という化け物が、真綿のように民主党議員の首を絞めているのだ

このように述べると自民党・公明党の責任は、幇助犯ということになる。しかし、この間の三党協議をみていると、どう見ても幇助犯とは思われない。国民の目には、本当の首謀者は自民党と見えたと思う。今回の消費税10%の政治的な首謀者は、やはり自民党だと私は思う。そして、多くの人々は、影の首謀者は財務省・官僚だと思っているであろう。政治的にみれば、それが正解である。

消費税を10%にしようという勢力は、堂々と選挙で掲げ国民の同意を得た上で実施すべきだと私は言いたいのである。その意味で、自民党が早々に解散・総選挙をすべきと主張することはおかしい。三党合意で消費増税法案を決めておいて解散・総選挙しても、国民は消費税に対して意思を表明するすることができない。ひとたび法律になったモノを廃止するには、非常な困難が伴うのだ。道路特定財源の暫定税率廃止の件を思い起こせば、このことは明らかであろう。

さらに言えば、消費税8→10%が実施されるのは、消費増税法案によっても2014年4月→2015年10月からだ。周知期間としてそんなに長い歳月をおく必要はさらさらない。要するに次の政権を担当しようとしている勢力の思惑が、今回の摩訶不思議な動きの元凶である。民主党が次の総選挙で再び政権を担当できるかといえば、その可能性は皆無であろう。そうすると自民党・公明党の思惑と考えるのが自然である。彼らがそう思うと勝手であるが、姑息なやり口である。卑しい者が考えることである。

民主党の議員は、この週末に選挙区に帰って支持者からどう言われるのであろうか。賛成だという支持者はほとんどいないであろう。それでも敢然と“反対→離党せよ”という支持者は、意外に少ないであろう。政権党の支持者となると、近くの支持者も変わるのである。しかし、今回の消費増税に賛成した責任は、政治家=候補者自らが負わなければならないのだ。今回のいろいろな“首謀者”たちの誰も助けてはくれない。政治は、非情である

今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。

  • 12年06月21日 11時02分PM 掲載
  • 分類: 2.国内政治

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