日本の政治が死ぬ !?
12年06月17日
No.1507
この土日が来るのが、嫌だった。どうなるにせよ、今回の消費税騒動に何かを書かなければならない。民主党・自民党・公明党の協議の結論は、だいたい見えていた。それを、どう論評すれば良いというのだ。政治的な論争には、いつも真剣に論じる何かがある。しかし、今回の消費増税には、どちらにも大義がないし、その手続きは恥ずかしげもない公然たる“八百長”以外の何ものでもない。こんなモノに、政治的論評を加える価値がないからだ。
前回の総選挙から、約3年が経つ。3年前の今ごろは、総選挙を巡って、国民は政治的に非常に高揚していた。自公“合体”政権の悪政のツケが露呈し、もうこの政権は終わりにしようという明確な意思が、あらゆる分野に見られた。ひとつの体制を突き崩すのは、“革命”だ。まさに、3年前の今ごろは“革命前夜”だった。そして、8月31日、見事なまでに、国民は革命を成し遂げた。
民主党に投票し、この革命を成し遂げた多くの国民は、現在の状況をどう感じているのだろうか。世界の革命の歴史を見ていると、革命が反革命勢力に敗れるのは、珍しくない。また、革命が外国勢力の介入により危機に瀕することも、私たちは知っている。しかし、革命を推進してきた勢力が変質し、自壊して反革命勢力となる姿など、見たことがない。私たちがいま目にしてことは、毎日が“裏切りと背信”のオンパレードである。
いま、この裏切りと背信を恥ずかしげもなく公然と行っているのは、民主党・自民党・公明党の、大部分の“政治家たち”である。彼らの一部は、もう公然と民主党・自民党・公明党の大連立を口にしている。自公“合体”政権の打倒は、非常な困難を伴うものであった。しかし、あの化け物よりももっと大きなモノが生まれるというのだ。この化け物の出自は、裏切りと背信であるから、反国民的であることは、言うまでもない。
情勢は極めて悲観的だが、3党合意の結末は流動的である。6月21日までに採決が行われるというが、いまは、まだ決まった訳ではない。それぞれの政治家の命運が懸かった、そして、今回の投票行動が必ず厳しく問われることになるのであるから、マスコミのいう通りにそう簡単にすむとは思えない。そうでなければ、政治は死滅したことになる。私は、いまなお一縷の望みをもっている。民主的政治が死滅するのを、私は見たくないから。
それでは、また。