リーダー不在の悲しき現実
12年04月08日
No.1543
毎週土曜日の私の仕事が終わるのは、午後5時頃である。それから、週1回のこの永田町徒然草をupdateするまで、私の週末は本当に来ないのである。なぜ私は、そんなに永田町徒然草に拘(こだわ)るのか。いろいろな理由が複雑に絡み合っているが、いちばんの理由は、やはり、多くの方々が私のサイトを訪れて下さるからである。人は、他の人から何かを求められるときに、自分の存在を意識する。
私は、政治を意識しないで生きることなど、できない。この50年、弱の私の生活は、政治と共にあったからである。長い間政治に関わり合った者として、眼前で展開する政治事象についての発言には、それなりの意味と価値があると思っている。政治は生きモノであるが、所詮は、人間が織り成す事象である。人間の動きは複雑かつ不可思議であるが、あらゆる人間が、どうしても逸脱できない法則に規制されている。
話題となる政治的事象は、政治的人間が巻き起こすモノである。政治的人間の動きは、人間の動き以上に複雑かつ不可思議であり、ときには複雑怪奇でさえある。しかし、政治的人間の政治行動も、その政治家の政治的本質を深く分析すれば、おおかたは予測できるのである。このような政治的分析と予測は、政治を長く見てきた者だけにできるのだと思っている。
前回の永田町徒然草で書いたとおり、これから消費税の増税を巡って、わが国の政治は複雑な動きをするであろう …… いや、激しい政治闘争を繰り広げなければならないのである。今回の野田政権の消費税10%を安易に許すようならば、わが国がとんでもない重税国家となるのは、不可避である。重税国家が反自由主義国家となるのは、必然である。重税かつ反自由主義な国家となった日本で、わが国民が不幸になるのも、不可避である。
わが国のこれからの政治闘争において、消費税を10%にしなければならないという政党や政治家は多い。多くの国民はこれに反対しているが、その国民の側に立つ政党や政治家は、残念ながらきわめて数が少ない。いろいろな動きの予兆はあるが、反重税かつ自由主義確立の立場から多くの国民をまとめる有能なリーダーが見当たらないのが現実である。たった一人でもそのようなリーダー(政治家)がいれば、この戦いに勝てるのだが…。
今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。