政治家の命は…!?
10年01月30日
No.1404
2010年1月の最後の週末である。昨日までの実績で、多くの人々が今年の傾向をおおよそ掴んだのではないだろうか。ロケットでいえば、発射角度だ。1月中、私はそういう気持ちで仕事をしてきた。今日はその最後の日だ。私はいつものように、今日も仕事だ。白川勝彦法律事務所の仕事の方は昨年と同じようだが、相談者や依頼者が置かれている状況は、昨年よりはるかに深刻になっている。それは、事実である。
昨日、鳩山首相は施政方針演説で“命を守る政治”を強調していた。一国の首相が“命を守る政治”を強調しなければならないとするならば、その国の状況は深刻だ。私が仕事柄接する多重債務を抱えている方の中には、事実、そのような人がかなりいる。或いは、特に多重債務を抱えていなくても、己の生活の不安を感じている人々がけっこう多いのではないだろうか。間違いなく、“平成の貧乏”という現実がある。
だから、皆が“景気を良くして欲しい”という。しかし、自由主義経済の国では、景気を良くすることは政治にとって最も不得手な課題である筈だ。それなのに、わが国の政治家は“気易く”景気を良くするという。“景気は気から”などと、意味不明なことをいう政治家もいる。景気を良くするために政府ができることなど、ほんの僅かしかない筈である。
しかし、その僅かな事を成し遂げるために、政治家は命懸けでやらなければならないのだ。国民の命を守るというならば、政治家には、命を懸けてやらなければならないことがある筈だ。来週の2月1日から、本格的な国会論戦が始まる。わが国の政治家がどのように命懸けの論戦を行うのか、注目してほしい。その“真剣さ”で、7月の参議院選挙の帰趨が決まる。1年前に勝ったからのだから、今年も勝てるだろうというほど選挙は単純ではない。心して欲しい。
それでは、また。