ダメになる理由!?
09年08月25日
No.1269
因果応報というものであろう。選挙情勢は自公“合体”政権にますます不利に展開している。それはそうだろう。自民党や公明党の政見放送が毎日テレビで流されている。選挙報道の冒頭には必ずといってよいほど、麻生首相のあの演説が流される。本来は自民党のためにならなければならないのだが、かえって逆である。これらが国民の目に触れれば触れるほど、国民の怒りを増す。最悪の広報戦略である。
麻生首相は政権選択の選挙でなくて“政策の選択”だという。語呂合わせであろう。だが人が政策を選択する場合、何によって行うのか。与党の政策を評価する場合、紙に書いてあることではなくこれまで行ってきた政策を評価し、判断するのだ。与党が行ってきた政策により今日の結果が出ているのだ。その結果は多くの国民にとって好ましからざるものなのだ。まずこのことを国民に向かってお詫びすることから始めなければならない筈だ。麻生首相をはじめ自公“合体”政権にはその反省がまったくない。呆れるというか恐ろしささえ覚える。
麻生首相は野党に経済の成長戦略がないという。日本の経済をこれだけボロボロにしてきたのはいったい誰だったのか。自公“合体”政権の経済政策の結果だろうが…。
日本の経済人や経済官僚はもっと優秀だった。“世界の奇跡”と呼ばれる経済復興・経済成長を実現してきたのだ。かつては優秀な経済人も経済官僚がいたのだ。その頂点に政治・経済に長(た)けた有能な政治家がいた。経済政策には正しい政治的価値観が必要なのだ。経済人や経済官僚には、その視点が欠ける場合が多いのである。
民主党などの福祉政策を自公“合体”政権は“ばら撒き”という。しかし、これからのわが国の経済成長力は、医療・介護・教育などの分野に求めなければならないのだ。医療も介護も教育も世界中で成長が期待される産業だからである。省エネ技術だけがこれからの成長産業として強調されるが、物作りに捉われた時代遅れの経済観なのではないか。金融・保険なども成熟国家になればなるほど重要な産業となる。「日本には金貸しや株屋はいるが、バンカー(銀行家・投資家)はいない」というのが私の諦観である(笑)。
「国民の生命財産を守るのは国家の最低限の義務である。野党には安全保障政策がない」と麻生首相は絶叫する。北朝鮮の脅威をやけに強調する。だが安全保障政策は、政治・経済・外交・国際関係の総合的な緊張関係の中で論じなければならない問題なのだ。その政治・経済・外交・国際関係が大きく変化している時代なのである。ステレオタイプの軍事屋さんの安全保障政策など無益にして有害なのだ。麻生首相は無類の武器オタクなのだ。
いま自公“合体”政権はマスコミにやられていると思っているのだろう。冗談じゃない。マスコミは依然として自公“合体”政権を一生懸命ヨイショしようとしている。特に公明党には甘い。しかし、以上述べたように自民党も公明党も勝手にズッコケているのであるから仕方ないのである。自公“合体”政権には前非を悔いる気などさらさらない。遠慮など無用である。 “池に落ちた犬は叩け”である。
それでは、また。