閻魔様はお休みでも…!?
09年08月14日
No.1257
「地獄の沙汰も金次第」という言は、よく使われる。「地獄の釜の蓋もお盆は閉まる」という言い方をご存じだろうか。小さい頃、大人たちからそう言われた。昔は本当によく働いた。いや働かざるを得なかったのだろう。休日が少なかった。連休などは本当に珍しかった。しかし、盆と正月は“国民的な連休”だった。どちらもおおよそ3日間だった。仕事を休んで好きなことができるのは、盆と正月くらいだった。特に楽しいことが続くことを“盆と正月が一緒に来たようだ”という由来は、そんなところにあった。この言葉もいずれは死語になるのかもしれない(笑)。
債務整理を進める上で、依頼者の収入と支出を把握することはきわめて大切なことである。依頼者の中には「ゴールデン・ウィークなどの連休は本当に困るんです」という人が多い。派遣労働や時給制労働で働く人にとっては、休日は賃金が支給されないのだ。だから休みが多いと貰える給料が少なくなるのである。こういう状態は、この10年間で顕著になったきたのであろう。しかし、多くの人々があまり知らなかっただけのことなのだ。
正社員の方でも、昨年から今年にかけて給料がだいぶ下がってしまったという人が多い。ひとつはボーナスが大幅に減ってしまったこと。もうひとつは残業が減り、月々貰っていた給料が下がってしまったのだ。サービス残業ということがだいぶ騒がれたが、ある程度の残業代は労働者にとっては大切な賃金の一部だったのである。
総じてほとんどの人々の給料が現実に下がっているのだ。だから、これまで自転車操業といわれようが何とか回せてきた借金返済ができなくなって、債務整理をせざるを得なくなったのだ。サラ金業者から借金し、他の業者への返済を繰り返すという自転車操業(?)に区切りをつけること自体は望ましいことなのだが、その原因がこの辺にあることを知ると私は複雑な気持ちにならざるを得ない。
誰が一体こういう状態を作ったのか。自公“合体”政権であろう。こんな連中が、“責任力”だとか“成長力”とほざいている。たとえ地獄の閻魔様はお休みでも、国民はこんな連中を断じて許してはならない。担保力という言葉はあるが、“責任力”という言い方は日本語として絶対におかしい!! どこかの広告会社が思い付きで編み出した“際物(きわもの)”である。自公“合体”政権ほど“無責任な政権”はなかった。自公“合体”政権には責任は取らせなければならないのだ。
8月10日付の永田町徒然草No.1253「20日前の檄」は、月刊誌『FORLUM21』の巻頭言である“閻魔帳”に、「民衆革命前夜」と題して私が書いた物である。『FORLUM21』は、この10年間一貫して自公“合体”政権の悪行を告発してきた。貴重な雑誌である。この雑誌の発行人も多くの読者も、万感の想いをもっていま“最終決戦”を闘っていることであろう。
それでは、また。