ヘッダバイパス[j]ump
liberal-shirakawa.net 白川勝彦 Webサイト (HOMEへ)
白川勝彦へメールを送る
永田町徒然草を閲覧しています
自薦論文を閲覧します
白川文庫を閲覧します
フォトエッセイ即写一言を閲覧します
永田町徒然草
自薦論文
白川文庫
フォトエッセイ 即写一言
プロフィル
リンク

 

コンピュータ○○

06年12月12日

No.274

昨日タクシーから降り、50メートルくらい離れたホテルに行く間に携帯電話を落としてしまった。こういうこともあろうと思って、私はいつもタクシーの領収書をもらうことにしている。待ち合わせた友人の携帯電話でタクシー会社に電話した。車番をいってまだ近くにいると思われるので乗ってきたタクシーに連絡してもらいたいと頼んだが、なかなかタクシー会社からの連絡は入らなかった。嫌な予感がした。

30分くらいしてタクシー会社から連絡が入った。いま運転手に連絡しているのだが、運転手が出ないのでもうちょっと待って欲しいとのことであった。私はタクシー無線で呼び出せるとばかり思っていたが、友人は「実車中は運転手は電話に出れないのだ。だから連絡が取れないのでしょう」という。第一報から30分くらい経ってタクシー会社から友人の携帯電話に連絡があった。運転手が車を全部見たが携帯電話は見当たらなかったということであった。私が降りた後、一人だけお客を乗せ羽田空港まで行ったが、そのお客は女性で人の良さそうな女(ひと)だったので、その女(ひと)が持ち去ったとは思えないので車に落としたのではないと思うというのが運転手の言だという。

「そのお客は女性で人の良さそうな女(ひと)だったので持ち去ったとは思えない」という運転手の事実認定には承服できないところもあるが、そんなことをいってもタクシー会社を経由して携帯電話が返ってくる可能性はなくなったので諦めた。タクシーを降りたところから私が行ったホテルの間に交番があったので、念のために落し物として届けられていないか尋ねたが、巡査は「ありません」と威風堂々と答えた。これも仕方ない。私は近くの公衆電話で落とした私の携帯の留守電に「この電話の持ち主ですが、拾われた方がいたら次のところに電話して下さい」と伝言しておいた。残念ながら現在まで連絡は入っていない。

落とした携帯電話はもう出てこないと判断し、近くのドコモの営業所にいって新しい携帯電話を購入することにした。1時間くらい待たされてようやく用件を話すことができた。銀行もそうだが、ドコモもお客を待たせるのを何とも思っていないようである。受付の紙をもらう時、社員が出てきて何の用件ですかと聞いたのであるから、せめて電話を止めるくらいはすぐやってもいいと思うのだが……。以前の私ならば、きっと噛み付いたと思うが最近はもうこういうことに腹は立たなくなった。落としてから3時間以上経っているが、その間電話を使われたとしても大した被害ではないと思ったからである。前号で「雑事を楽しむ」と書いたが、くだらないことで腹を立てることもしないように心掛けている。これは共通することだ。

やっと私の番がきた。落とした電話の使用を止め、新しい電話を使えるようになる手続きが完了するまでに小1時間はかかった。それもくだらないことが原因だ。それはくだらないことだから省略しよう。私が腹を立てているのは、くだらないことではないと思うので恥を忍んで紹介する。私が落とした携帯電話は、P208だか209だった。10年前くらいに買った物だが、当時としては最新鋭の機種だった。メール機能もあるが、これは使わなかった。しかし、それ以外の機能はかなりフルに使用していた方だ。使用書を小まめに読んで修得したのだ。

今度はメールもiモードもちょっとやってみようと思って、FOMA D702iを買った(10年近く使っていたので、ポイントがいっぱいたまっていてタダだという)。メールやiモードは私のサイトを携帯電話で見ている人もいるから、どういう風に見えるのか確認するのが主目的だから別に急ぐ必要はない。たったいま必要なのは、電話帳登録である。幸いにもバックアップは1年前にしておいたので、90%以上大丈夫だ。この数ヶ月間に交信した人だけは登録し直さなければならない。だいたい名刺なども貰っていたのでほとんどデータはあると思い、家に帰りその作業をするために取扱説明書を読み出した。かなり小さい字であるが、最近虫眼鏡(ルーペといわないと笑われるのかな)を買ったのでよく読める。

ところがである。3時間近く熟読しても一件も登録できなかった。テレビ電話を見るにはどうすればいいのか、メールアドレスを登録するにはどうすればいいのかなどということと並列に説明されていて、いちばん簡単な電話番号の登録や着信した電話の登録ができないのだ。Pシリーズではお手のものだった。その経験は全然活きないのだ。Pシリーズはパナソニックで松下電器であることは知っていた。今度買ったFOMAは、三菱電機だといっていた。松下でも三菱でもどっちでもいい。私はドコモの携帯電話を買ったのだ。Pシリーズの電話番号の登録とFOMAの電話番号の登録が全然別だというところが解せないのだ。

百歩譲って、それは仕方がないのだといわれてもしょうがないと覚悟はしている。しかし、虫眼鏡まで取り出して一生懸命に取扱説明書を読んでも、電話番号の登録ができないとはどういうことなのか。私は日本語が読めない人間ではないと思っている。言葉にはかなりうるさい方だ。それなりの理解力もある方だと思っている。その人間が読んでも皆目分からない取扱説明書とは、いったい何なのだ。取扱説明書の説明書があるかと思って、もらってきた紙袋を見てもそんなものはなかった。携帯電話を使ったことがない、インターネットも見たこともない人はきっと私と同じようにどうにもできないであろう。

Pシリーズについてきた取扱説明書は、初めて携帯電話をもった私にも十分理解できるように書いてあった。今度はこのような始末である。これは、ドコモの責任なのか、それともFOMAを作った三菱の責任なのか?明日か明後日バックアップがしてあるCDをもってFOMAにこれまでのデータを入れてもらうつもりだが、大丈夫なのだろうか?もし出来ないとしたら私は本気で怒るつもりである。間違っているだろうか?

小さな携帯電話機だが、昔ならバカでかいコンピュータと同じ機能があるのだろう。だから携帯電話を作っている人はコンピュータに詳しいと思う。しかし、コンピュータには詳しいが、日本語や人間に詳しいとは思われない。だがコンピュータは人間が使うものだ。コンピュータを使う人間のことも知らなければコンピュータは無用の長物になってしまう。そういうコンピュータのなんと多いことか。政治家の事務所にあるコンピュータなどは、ほとんどバカ高い宛名印刷機に過ぎない。

選挙というものをほとんど知らないコンピュータ屋さんと、コンピュータのことは何も知らない政治家が一緒になって作れば、そのコンピュータシステムがそうなるのはやむを得ない。システムエンジニアという人がいるそうだが、そういう人がこの橋渡しをしているとは思えない。私は縁あってコンピュータがどういうものであり、何を命令すれば得意かということだけはしっかりと勉強する機会があった。だから選挙に役立つコンピュータシステムを作ることができた。マスコミと創価学会の集中砲火をあび組織的な動きができなくなった中で、一番末端で私の活動を支えてくれた活動家2万人をしっかりと把握していたので、12万票を取ることができたのだ。

コンピュータが票を稼いでくれるわけがない。コンピュータが売上を伸ばしてくれるわけではない。活動家や営業マンにナビを与えてくれるのがコンピュータだと私は思っている。コンピュータは人間に奉仕する器械にすぎないのだ。インターネットだって同じだ。人間がいい情報(これもコンテンツといわないと笑われるか)を発信しなければ何ということはない。だから私は技術的なことはWebマスターにすべてまかせ、いい情報だけを発信することを心掛けている。インターネットは駆使したいが、いまさら私はWebサイト屋になるつもりもないし、なれない。Webマスターとのやり取りで、コンピュータ用語がでてくるとそこから先の話は聴かないことにしている。私にとってコンピュータは私のメッセージを発信するツールでしかないからである。理屈は分からなくとも要するに動けばいいのである。

こういう問題を専門用語でインターフェイスというのだろう。これを解決しないとIT革命はできないと学んだ。今回の取扱説明書はインターフェースにまだまだ問題があることを物語っているようだ。10年くらい前に30万円ほど出してノート型パソコンを買った。説明書を読んでも何も分からなかった。そのまま放置するしかなかった。そのことを思い出した。私の携帯に保存してある電話番号を移し変えてもらう時、どうしたら電話番号を登録できるのか、何時間かかろうが私は丁寧に教えてもらうつもりだ。それがいくら真面目に読んでも分からない取扱説明書しか付けなかった商人の責任だと思うからである。直ぐにやる必要はないが、メールだってiモードだって同じだと思う。これもドコモショップにいって教えてもらうつもりだ。こっちには時間はたっぷりあるのだ。

それでは、また。

  • 06年12月12日 04時42分AM 掲載
  • 分類: 7.通信・IT政策

白川勝彦OFFICE   白川勝彦へメール送信 ]

Valid XHTML 1.0 TransitionalValid CSS!Level A conformance icon, W3C-WAI Web Content Accessibility Guidelines 1.0

Copyright©K.Shirakawa Office 1999-2016 - Web pages Created by DIGIHOUND L.L.C. All Rights Reserved ©1999-2016
Powered by Nucleus CMS. Page designed by James Koster.Ported to Nucleus by Joel Pan. Re-design and adjusted by DIGIHOUND L.L.C. © 2006-2016