政府丸抱えの倒産
10年01月13日
No.1392
昨日、都心では半月ぶりに雨が降った。空気がカラカラだったので、恵みの“お湿り”といっても良いだろう。一部では霙(みぞれ)交じり雨も降ったところもあったようだが、霞が関・新橋はパラパラの雨だけであった。普段、雨の日は嫌われるが、昨日の雨は人々の心に潤いを与えたようだ。私も、勇んで傘をもって出かけたが、実際には使わなかった。夜帰る時、雨はもう上がっていた(笑)。
遂に魁皇が新記録を樹立した。幕内通算勝利数、809勝である。横綱千代の富士がもっていた記録を超えたのだ。魁皇ファンとしては、嬉しいニュースだ。千代の富士も苦労して横綱になった。魁皇は二度も横綱になるチャンスはあったが、これを逸してしまった。この記録は、大器晩成型の力士だけが達成する記録なのかもしれない。魁皇が横綱になっていたら、この記録は達成できていないだろう。クンロク(9勝6敗)大関はあり得るが、クンロク横綱はあり得ないからである。
日本航空の“法的整理”が連日報道されている。法的整理は、ありていにいえば倒産だ。政府丸抱えで倒産とは、何とも異なものである。私は、個人の破産や民事再生を職務として行っているが、個人の破産や再生はもっと深刻である。鳩山内閣が人間に優しい政治を目指すならば、多重債務問題にもっと関心をもった方が良いと思う。放蕩(ほうとう)な生活で多額の借金を作る人も確かにいるが、生活苦のために多重債務に陥る人も多い。最近は後者のタイプが増えているのだ。
それでは、また。